ChatGPTでメール返信を時短|そのまま使える指示文の型

ChatGPTでメール返信を時短|そのまま使える指示文の型

「取引先へのメール1通に、気づけば20分かかっていた」——そんな経験はありませんか。特に断りの返信やお詫びの文面は、失礼にならないよう言葉を選ぶうちに時間が過ぎてしまいます。ChatGPT(文章の作成が得意な生成AI)を使えばこの時間は大きく減らせますが、メール返信の作成は指示の出し方次第で結果が大きく変わります。この記事では、そのまま使える指示文の型と、場面別の書き方のコツを解説します。

ChatGPTに「メールを書いて」では使える返信にならない

まず押さえておきたいのは、指示が曖昧だと修正に時間がかかり、かえって遅くなるという点です。

「お客様へのお詫びメールを書いて」とだけ伝えると、状況が分からないため一般的な文章しか返ってきません。結局、自分で書き直すことになります。

使える文章を一度で得るには、次の4つを必ず指示に入れてください

  • 相手は誰か: 取引先か社内か、初めての相手か長い付き合いか
  • どういう状況か: 何が起きて、何を伝えたいのか
  • どんなトーンか: 「丁寧だが堅すぎない」「恐縮しすぎない」など
  • どんな形式か: 「300字程度で」「箇条書きは使わず」など

この4点を入れるだけで、修正の手間は大きく減ります。慣れると1件あたり3分程度で仕上がるようになります。

実際に比べてみると違いは明確です。

  • 曖昧な指示:「納期が遅れるお詫びメールを書いて」→ 誰に宛てたものか分からず、謝罪の言葉だけが並んだ当たり障りのない文面が返ってくる
  • 具体的な指示:「3年取引のある得意先の担当者宛て。部材の入荷遅れで納期が2週間延びる。一部だけ先行納品できる。丁寧だが恐縮しすぎないトーンで300字程度」→ 状況説明・代替案・今後の対応まで入った、ほぼそのまま使える文面になる

かかる時間はどちらも同じ十数秒です。指示を書く手間を惜しむと、その後の書き直しで何倍も時間を使うことになります。

ChatGPTのメール返信|そのまま使える指示文の型

毎回ゼロから指示を考える必要はありません。次の型をメモ帳に保存しておき、【】の中だけ差し替えて使ってください。

以下のメールへの返信文を作ってください。

【相手】取引先の担当者。付き合いは3年ほど
【状況】見積もりを依頼されたが、希望納期に間に合わない
【伝えたいこと】納期は2週間後になること、代替案として一部先行納品ができること
【トーン】丁寧だが、恐縮しすぎない
【形式】300字程度

--- 受信したメール ---
(ここに受信メールを貼り付ける)

ここでのコツが1つあります。受信したメールを貼り付けたうえで、「受信メールの敬語のレベルに合わせてください」と一言加えることです。ChatGPTは指示がないと堅すぎる敬語を使う傾向があるため、相手が気さくな文面を送ってきているのに、こちらだけ仰々しい返信になってしまうことがあります。

場面別|断り・催促・お詫びメールの作成のコツ

メールの種類によって、指示に足すべき言葉が変わります。中小企業で特に多い3つの場面を挙げます。

断りのメール

そのまま頼むと、断り方が曖昧で結局伝わらない文章になりがちです。「断る意思は明確に、ただし関係を続けたい意向も示す」と指示に加えてください。あわせて「代替案を1つ入れる」と伝えると、角が立ちにくい文面になります。

催促のメール

「催促メールを書いて」だけでは、強すぎるか弱すぎるかのどちらかになります。「初回の催促なので、相手の事情に配慮した柔らかい表現で」「2回目なので、期限を明示してやや踏み込んだ表現で」のように、何回目の催促かを必ず伝えてください

お詫びのメール

謝罪の言葉だけが並び、肝心の対応策が薄くなりがちです。「原因・対応策・再発防止の3点を必ず含める」と指示すると、相手が知りたい情報が入った文面になります。

いずれの場面でも、一度で完成させようとしないことが大切です。出てきた文章を見て「もう少し簡潔に」「この部分をもっと具体的に」と追加で指示すれば、2〜3回のやり取りで納得できる文面になります。

また、自分で書いた文面の添削に使うという方法もあります。「以下のメールを、失礼のない表現に直してください。意味は変えないでください」と伝えて自分の下書きを貼れば、言い回しの硬さや誤字を直してくれます。一から作らせるより、自分の意図が確実に残るため、重要な相手へのメールではこちらのほうが安心です。慣れないうちは添削から始めるのもよい進め方です。

ChatGPTでメール作成時、入力してはいけない情報

便利な一方、ここを間違えると情報漏えいにつながります。次の情報は入力しないでください。

  • 顧客・取引先の氏名や連絡先: 「A社の田中様」ではなく「取引先のご担当者」と書き換えます
  • 具体的な取引金額や契約条件: 「〇〇万円」ではなく「ご提示の金額」とぼかします
  • 未発表の商品情報や社内資料の内容
  • 従業員の個人情報

入力した内容はOpenAI社のサーバーに送信されるため、入力しないことが最も確実な対策です。受信メールを貼り付ける際は、社名・氏名・金額を伏せてから貼るクセをつけてください。

とはいえ、伏せると文面が不自然になるのではと心配になるかもしれません。実際には問題ありません。「取引先のご担当者」「ご提示の金額」といった置き換えで指示を出し、出てきた文章の該当箇所を、あとから自分で実際の社名・金額に打ち替えればよいからです。手間は数十秒で、リスクは大きく下がります。

あわせて、入力内容がAIの学習に使われない設定にしておきましょう。手順は次のとおりです。

  1. 画面左下のプロフィールアイコンをクリック
  2. 「設定」を選ぶ
  3. 「データコントロール」を開く
  4. 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにする

社内でChatGPTのメール作成を使う際に決める3つ

一人で使う分には問題なくても、複数人で使い始めると差が出ます。次の3点を決めておくと安定します。

  • 指示文の型を共有する: 上記の型を社内の共有フォルダに置き、全員が同じ形式で使えるようにします
  • 伏せる情報のルールを紙1枚にまとめる: 「社名・氏名・金額は必ず伏せる」と明文化しておきます
  • 送信前の確認を必ず人が行う: 特に日付・金額・固有名詞は、そのまま送らず担当者が確認します

ChatGPTが作るのはあくまで下書きです。
取引先との関係に関わる部分は、最終的に人の目で判断する運用を崩さないでください。

自社の業務にどう取り入れるか迷う場合は、外部の専門家に相談しながら進めることもおすすめします。

まとめ

  • 「メールを書いて」ではなく、相手・状況・トーン・形式の4点を指示に入れると、修正の手間が大きく減ります
  • 断り・催促・お詫びは、それぞれ足すべき指示が違います。催促は「何回目か」を必ず伝えましょう
  • 社名・氏名・取引金額は入力せず、学習させない設定を済ませたうえで使ってください

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