Google Workspace Studioの使い方|自動化3手順

Googleから「Workspace Studio」という業務自動化の仕組みが登場しましたが、解説記事を読んでも機能の紹介と操作手順ばかりで、「では自社の何を任せればいいのか」が分からないまま終わってしまう…
そんな印象をお持ちではないでしょうか。Google Workspace Studioの使い方でつまずくのは、操作ではなく任せる業務の選び方です。
この記事では、始めるまでの手順に加えて、最初に自動化すべき作業と、任せてはいけない作業の見分け方を解説します。
提供開始から日が浅いため、いずれも執筆時点の内容です。
※この記事は2026.9月のものです。
もくじ
Google Workspace Studioとは?追加料金なしで使える自動化の仕組み
Google Workspace Studioは、GmailやGoogleスプレッドシート、Googleドライブといった普段使っているサービスの作業を、Geminiの力を借りて自動で進めてくれる仕組みです。Googleの公式ヘルプでは、次のような作業の自動化が例として挙げられています。
- メールに添付されたファイルを、自動で指定のフォルダに保存する
- Googleフォームに回答があったら、担当者に通知する
- 内容の要約をAIに作らせる
最大の特徴は、プログラミングの知識が要らないこと、そして対象のプランを契約していれば追加料金なしで使えることです。Business Starter・Standard・Plus、Enterprise Standard・Plusなどが対象に挙げられており、すでにGoogle Workspaceを使っている会社なら、新しく契約を増やさずに試せます。
「AIエージェント」という言葉が使われることがありますが、身近な例で言えば手順を覚えさせたアルバイトを1人雇うようなものです。「メールが来たら、添付を保存して、担当者に知らせる」という決まった段取りを覚えさせ、あとは自動で回してもらう。そう考えると、任せる業務の性質も見えてきます。
始めるまでの3手順
事前に準備するものは、対象プランのGoogle Workspaceアカウントと、パソコン(作成作業はパソコンのブラウザで行います)です。最初の1つを動かすまでの所要時間は30分程度を見ておいてください。
手順1:専用サイトを開く
ブラウザで studio.workspace.google.com にアクセスします。会社のGoogleアカウントでログインしてください。
※ここで「利用できません」と表示される場合は、後述の確認事項をご覧ください。
手順2:テンプレートを選ぶ
いきなりゼロから組み立てる必要はありません。受信メールの仕分けや要約、会議後のやることリスト作成といった、よくある業務のテンプレート(ひな形)が用意されています。近いものを選んで、宛先やフォルダ名など自社の情報に差し替えるだけで形になります。
手順3:テスト実行してから有効にする
作ったらすぐ本番で動かさず、必ずテストしてください。つまずきやすいのは、想定と違う条件で動いてしまうことです。たとえば「請求書のメールを保存する」と設定したつもりが、件名に「請求」を含む問い合わせメールまで拾ってしまう、といったことが起こります。テストで数件流してみて、拾うべきものだけを拾えているか確認してから有効にしてください。
最初に自動化すべきは「毎回同じ判断を繰り返している作業」
ここが本題です。使い方を覚えても、任せる業務を間違えると効果が出ません。選ぶ基準は1つ、「毎回同じ判断を繰り返しているか」です。
判断の中身が毎回同じ作業は、誰がやっても結果が変わりません。だからこそ自動化に向いています。中小企業でよくあるのは、次のような作業です。
- 請求書メールの仕分け:取引先から届く請求書のPDFを、毎月同じフォルダに保存し直している
- 問い合わせフォームの通知:ホームページから問い合わせが入ったら、担当者に転送している
- 定例会議のやることリスト化:議事録から宿題だけを抜き出して一覧にしている
- 日報の集約:各自から届く日報を、1つのスプレッドシートにまとめている
たとえば工務店であれば、協力会社から届く見積書のPDFを案件ごとのフォルダに振り分ける作業が該当します。運送業であれば、日々の運行報告メールを1つの表にまとめる作業です。「これ、毎回同じことしてるな」と感じている作業を、まず1つだけ選んでください。
最初は必ず1つだけにしてください。いくつも同時に作ると、うまく動かなかったときに原因が分からなくなります。
Workspace Studioの自動化に向かない業務の見分け方
逆に、任せると事故につながる作業もあります。次の3つに当てはまるものは、当面は人が担当してください。
- 判断が毎回変わる作業
「この見積は値引きするか」「このクレームは誰が対応するか」といった、状況によって答えが変わる作業です。決まった段取りに落とせないものは自動化できません - 例外が多い作業
「基本はこうだが、A社だけは別扱い」「月末だけ手順が違う」という作業は、例外の数だけ設定が複雑になり、かえって管理の手間が増えます - 間違えたときの影響が大きい作業
顧客へ直接届くメールの送信、請求金額の確定、支払いに関わる処理などです。
人が最終確認する一手間を残す設計にしてください
見極めの目安として、「新人に口頭で説明して、そのとおりに実行してもらえるか」を考えてみてください。口頭の説明だけで再現できる作業なら自動化に向いています。
「まあ、ケースバイケースで」と言いたくなる作業は、まだ人が持つべき仕事です。
使う前に確認したい3つのこと
- 自社のプランが対象か
Business StarterやStandardなど対象エディションが決まっています。自社の契約プランが分からない場合は、管理者アカウントの管理画面か、契約している販売代理店に確認してください - 管理者側の設定が必要な場合がある
Gemini関連の機能が管理者によって無効にされていると、利用者側では使えません。「開いたが何も表示されない」ときは、まず管理者に確認するのが早道です - 作れる数や手順の長さには上限がある
1人が作れる自動化の数や、1つに設定できる手順の数には上限が設けられています。何十もの業務を一気に置き換える想定ではなく、効く作業を数個だけ選ぶという前提で考えてください
なお提供開始から日が浅い機能のため、対応プランや画面の名称は今後変わる可能性があります。導入前にはGoogle公式のヘルプページで最新の情報を確認してください。
まとめ
- Google Workspace Studioは、対象のGoogle Workspaceプランなら追加料金なしで使える業務自動化の仕組み。プログラミングの知識は不要
- 使い方は、専用サイトを開き、テンプレートを選び、テストしてから有効にするの3手順。最初の1つは30分程度で作れる
- 自動化すべきは「毎回同じ判断を繰り返している作業」。判断が毎回変わる作業、例外の多い作業、間違えたときの影響が大きい作業は人が持つ
- 最初は1つだけ作る。同時にいくつも作ると、動かないときの原因が分からなくなる
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