ChatGPTの裏技7選|中小企業の事務作業が速くなる地味な使い方

「ChatGPTの裏技」と検索すると、「天才的な使い方」「禁断のプロンプト」といった派手な見出しが並びます。
ところが実際に試してみると
"毎回長い指示文を貼り付ける手間が増えるだけで、日々の事務作業はあまり速くならなかった"
そんな経験はありませんか。中小企業の仕事で本当に効くChatGPTの裏技は、一度設定すれば毎回効く「地味な工夫」です。
この記事では、見積書の整理や提案書のたたき台、取引先への文面づくりといった事務作業に絞って、あまり知られていないChatGPTの使い方を7つ紹介します。
もくじ
ChatGPTの裏技とは?派手なプロンプトより効く「地味な工夫」
ChatGPTの裏技として紹介されるものは、大きく2種類に分けられます。
- 指示文(プロンプト:AIへの指示の文章)の書き方の工夫:毎回の入力で工夫するもの
- 設定や機能の使い方の工夫:一度設定すれば、以後ずっと効くもの
忙しい経営者や事務担当の方に効果が大きいのは、後者の「設定で効く裏技」です。毎回「あなたは優秀な編集者です」と書き足す手間がなくなるため、使うたびに時間が浮きます。そのうえで、指示の出し方のコツをいくつか覚えておけば、出てくる答えのやり直しが減ります。
以下、設定で効く裏技3つと、指示の出し方で効く裏技4つに分けて紹介します。いずれも執筆時点では無料プランでも試せる内容ですが、プランによって使える回数やファイル数の上限は異なります。
設定で効くChatGPTの裏技3選
1. カスタム指示で「自社の前提」を覚えさせる
カスタム指示は、すべての会話に共通の前提を自動で付け足す機能です。執筆時点では「設定」→「パーソナライズ」から設定できます。
書いておくと効く内容の例は次のとおりです。
- 会社の業種と規模(例:「愛知県で従業員8名の設備工事会社」)
- 文章のトーン(例:「取引先向けは丁寧語、社内向けは簡潔に」)
- 避けたいこと(例:「カタカナ語の多用は避ける」「結論から書く」)
所要時間の目安:10分程度。つまずきやすいポイントは、あれもこれもと詰め込みすぎることです。長すぎると一部が無視されやすいため、まずは5行程度から始め、使いながら足してください。
2. プロジェクト機能で「取引先ごと」「業務ごと」にまとめる
プロジェクト機能は、関連する会話とファイルを1つのフォルダにまとめ、そのフォルダ専用の指示を設定できる機能です。
執筆時点では無料プランを含む全プランに開放されています
(無料プランでも1プロジェクトあたり最大5ファイルまで資料を格納可能)。
まずは自社の単価表や過去の見積書など、頻繁に使う数点の書類を入れておくのがおすすめです。
たとえば次のような分け方が実務で使いやすい形です。
- 「見積・請求」プロジェクト:自社の単価表や過去の見積書を入れておき、「この単価表に沿って概算を出して」と頼む
- 「A社対応」プロジェクト:打ち合わせメモや契約書を入れておき、経緯を毎回説明し直さずに返信文を作る
つまずきやすいポイント:単価表などの社内資料を入れる前に、後述の「入力してはいけない情報」に当たらないかを必ず確認してください。
3. 一時チャットで「記録に残したくない相談」をする
一時チャットは、履歴に残らず、メモリ(ChatGPTが会話内容を覚えておく機能)にも使われない会話です。OpenAIのヘルプによると、一時チャットの内容はモデルの改善(学習)に使われず、安全確保のために最長30日間保管されたあと削除されるとされています。
カスタム指示やメモリの影響を受けずに答えが返ってくるため、「いつもの前提を外して、まっさらな目で文章を見てほしい」ときにも役立ちます。
指示の出し方で効くChatGPTの裏技4選
4. 「書く前に、足りない情報を質問して」と頼む
いきなり文章を作らせると、情報不足のまま推測で書かれ、何度も直すことになります。指示の最後に「作成に必要な情報が足りなければ、書く前に質問してください」と一文足すだけで、ChatGPTが「納期はいつですか」「値引きの理由は伝えますか」と聞き返してくれます。
たとえば工務店が、工期の遅れを施主に伝える文面を作る場面では、「遅れる日数」「理由をどこまで伝えるか」「代わりに提案できること」が抜けがちです。質問に答える形で情報を埋めれば、1回目から使える文面に近づきます。
5. 過去の書類を「見本」として貼り、形式をまねさせる
「提案書を作って」ではなく、過去にうまくいった提案書の構成を貼り、「この見出しの並びと分量で、今回の案件の提案書を作って」と頼みます。自社らしい形式がそのまま再現されるため、手直しが大幅に減ります。貼る前に、顧客名や金額は「A社」「〇〇円」に置き換えておきましょう。
6. 紙の書類を写真で読ませて、表に起こす
スマートフォンで撮った納品書やFAXの注文書の写真を渡し、「品名・数量・単価を表にして」と頼めます。手書き文字や薄い印字は読み間違えることがあるため、合計金額だけは必ず元の紙と照合してください。
7. 「表形式で」と指定してExcelやスプレッドシートに貼る
比較や一覧を頼むときは「表形式で出して」と付け加えます。出てきた表はコピーしてExcelやGoogleスプレッドシートに貼り付けられるため、集計の下準備が一気に終わります。列の名前も「品名/数量/単価/備考の4列で」と指定すると、毎回同じ形で出てきます。
どの裏技から始めるか|最初の1週間の進め方
7つを一度に試すと、どれが効いたのか分からなくなります。次の順番で、1日1つずつ試すのがおすすめです。
- 1〜2日目:カスタム指示に自社の前提を5行書く(10分程度)
- 3〜4日目:いちばん頻度の高い業務で、プロジェクトを1つ作る(15分程度)
- 5〜7日目:その業務の中で、指示の出し方の裏技4〜7を1つずつ試す
事前に準備するものは、ChatGPTのアカウント(メールアドレスで登録できます)と、見本にする過去の書類を1〜2点です。書類は顧客名や金額を伏せたものを用意しておくと、そのまま貼り付けられます。
つまずきやすいポイントは、カスタム指示を変えたのに答えが変わらないと感じることです。設定の変更は、途中の会話より新しく始めたチャットで確かめるのが確実です。
ChatGPTの裏技を使うときの3つの注意点
裏技で作業が速くなるほど、確認を省きたくなります。次の3点は必ず押さえてください。
- 個人情報や取引先の機密は入力しない
顧客の氏名・連絡先、未公表の取引条件などは、名前を伏せるか入力を控えます。一時チャットでも、サーバーに一定期間保管される点は同じです - 数字と固有名詞は人が確認する
ChatGPTは、もっともらしい誤りを書くことがあります。金額・日付・法令名は元資料で照合してから使います - 社内で使うなら、ルールを1枚にまとめる
誰がどの情報まで入力してよいかを決めておかないと、便利な使い方ほど社内で勝手に広がります
まとめ
- ChatGPTの裏技で効果が大きいのは、カスタム指示・プロジェクト・一時チャットなど一度設定すれば毎回効く工夫
- 指示の出し方では、先に質問させる・見本をまねさせる・写真を読ませる・表で出させるの4つが事務作業に効く
- 速くなった分、機密情報を入れない・数字は人が確認する・社内ルールを決めるの3点は省かない
「ここまでいくつかの工夫を紹介しましたが、日々の業務に追われる中で、自社に最適なカスタム指示やプロジェクトの構成をゼロから作り込むのは意外と手間がかかるものです。
『ChatGPTを入れたものの、結局設定する時間が取れずに放置している』
『自社の業務にぴったり合う指示の型をサクッと整えたい』
という場合は、株式会社アドクルーへお気軽にご相談ください。
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