中小企業のLINE公式アカウント活用法|費用と開設4ステップ

中小企業のLINE公式アカウント活用法|費用と開設4ステップ

「LINE公式アカウントを作った方がいいと聞くけれど、何ができるのか、うちのような小さな会社でも意味があるのか分からない」

愛知県内でそう感じている中小企業経営者の方も多いのではないでしょうか。
LINEは幅広い年代に使われている連絡手段のため、うまく使えばチラシやダイレクトメールよりも手軽にお客様へ情報を届けられます。
この記事では、できること、費用、開設の手順を具体的に解説します。

LINE公式アカウントでできること

LINE公式アカウントは、企業や店舗がLINE上でお客様とやり取りするための仕組みです。個人のLINEアカウントとは別に開設するもので、主に次のようなことができます。

  • メッセージ配信: 友だち登録してくれたお客様全員に、セール情報や新商品のお知らせを一斉に送る
  • クーポン・ショップカード: 割引クーポンやポイントカードをLINE上で発行する
  • 1対1のトーク: お客様からの問い合わせにチャット形式で個別に返信する
  • リッチメニュー: トーク画面の下部に、営業時間や予約ページへのボタンを常時表示する

紙のチラシやダイレクトメールと違い、印刷費や郵送費がかからず、送った内容がすぐに手元のスマートフォンに届きます。一度友だち登録してもらえば、その後は追加費用をほとんどかけずに何度でも情報を届けられるため、続けるほど費用対効果が高まりやすい仕組みだといえます。

さらに、配信したメッセージが何人に読まれたか、クーポンが何回使われたかといった数字を管理画面で確認できます。紙のチラシでは効果を把握しにくいのに対し、反応を見ながら次の内容を改善していける点も利点です。

なぜ中小企業に向いているのか

LINE公式アカウントが中小企業と相性が良いとされる理由は、主に次の2点です。

  • お客様が新しいアプリを入れる必要がない: 普段使っているLINEでそのまま登録できるため、自社アプリを作るよりも登録のハードルが低くなります
  • 専門知識がなくても運用できる: メッセージの作成や配信は、普段のLINEとほとんど同じ感覚で操作できるため、ITに詳しい担当者がいなくても始めやすいのが特徴です

また、メールマガジンと比べて開封されやすいと一般的に言われています。メールは他の受信メールに埋もれてしまいがちですが、LINEは通知が届き、普段使っている画面にそのまま表示されるためです。ただし配信頻度が多すぎるとブロック(受信拒否)につながるため、送りすぎには注意が必要です。

費用はどれくらいかかるのか

料金は「月に何通メッセージを送るか」で決まります。執筆時点(2026年8月)では、次の3つのプランが用意されています。

  • コミュニケーションプラン: 月額0円、無料メッセージ200通まで
  • ライトプラン: 月額5,000円(税別)、無料メッセージ5,000通まで
  • スタンダードプラン: 月額15,000円(税別)、無料メッセージ30,000通まで。上限を超えた分は1通あたり約3円(税別)から従量課金

ここで注意したいのが通数の数え方です。200通というのは「200回配信できる」という意味ではなく、送った相手の人数分がカウントされます。友だちが100人いる状態で全員に一斉配信すると、それだけで100通の消費です。つまり無料プランのまま全員配信する場合、月2回が限度という計算になります。

また、コミュニケーションプランとライトプランは、上限を超えたら追加購入ができず、その月は配信できなくなります。追加配信したい場合はプランのアップグレードが必要です。

なお、スタンダードプランの追加メッセージ料金は2026年10月に改定が予定されており、月20万通までが1通3円、20万通を超える分が1通2.5円という2段階の体系に変わるとされています。大量配信をしている場合は影響を確認しておくとよいでしょう。料金は改定されることがあるため、契約前には必ずLINEヤフー社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。

開設の手順と必要なもの

事前に用意しておくものは次のとおりです。これらが手元にないと途中で入力が止まってしまいます。

  • メールアドレス(または個人のLINEアカウント) — 管理画面へのログインに使う「LINEビジネスID」の作成に必要です
  • 会社名または事業者名 — 正式名称を入力します
  • 業種の分類(大業種・小業種) — 自社がどの業種にあたるかを事前に決めておきます
  • 電話番号 — 審査の連絡先として使われる場合があるため、正確なものを登録します

手順は次の流れです。
入力自体は15分程度で終わり、その日のうちに配信を始められます。

  1. LINEビジネスIDを作成する — メールアドレスまたは個人のLINEアカウントで登録します
  2. アカウント情報を入力する — アカウント名、所在国・地域、会社名、業種を入力します
  3. 基本設定を整える — プロフィール画像、あいさつメッセージ(友だち登録直後に自動送信されるメッセージ)、営業時間などを設定します
  4. 友だち登録を案内する — 発行されたQRコードを店頭のポップやレジ横、チラシ、名刺に掲載します

つまずきやすいポイントが2つあります。

1つ目は業種の選択です。ここで選んだ業種は後から変更できません。迷った場合は、実際の主力事業に最も近いものを慎重に選んでください。逆にアカウント名など他の項目は後から変更できるため、迷って手が止まる必要はありません。

2つ目は「認証済アカウント」の審査です。青いバッジが付き、LINEアプリ内の検索結果に表示されるようになるもので、無料で申請できます。ただし審査に10営業日程度かかり、申込みが集中する時期はさらに時間がかかることがあります。審査を待つ間も未認証のまま通常どおり運用できるので、まず開設して運用を始め、並行して申請するのが効率的です。

活用例と、続けるコツ

配信内容に迷う場合は、次のような使い方が始めやすいでしょう。

  • 飲食店: 雨の日限定クーポンを前日の夜に配信し、来店が落ち込みやすい日を補う。ランチの日替わりメニューを開店前に送るのも効果的です
  • 美容室・サロン: 前回の来店から2か月経ったお客様に、次回予約を促すメッセージを個別に送る。急なキャンセルが出た枠を当日案内するのも空席対策になります
  • 小売店・工務店: 新商品の入荷案内のほか、「エアコンの掃除は夏前に」といった季節ごとのメンテナンス時期のお知らせを送る

運用でつまずきやすいのは、始めることよりも続けることです。次の点を押さえておきましょう。

  • 配信しすぎない: 毎日のように送るとブロックの原因になります。月2〜4回程度を目安にしましょう
  • 宣伝ばかりにしない: 割引情報だけでなく、商品の使い方や豆知識など、読んで役に立つ内容も混ぜます
  • 担当者と配信日を決めておく: 「毎月第1・第3月曜日に配信する」のように予定に組み込むと、忙しい時期でも止まりにくくなります

自社だけで運用の進め方に迷う場合は、SNS活用に詳しい外部の専門家に相談しながら進めることもおすすめします。

まとめ

  • LINE公式アカウントは、印刷費や郵送費をかけずにお客様へ直接お知らせを届けられる仕組みです
  • 無料プランは月200通(友だち100人への一斉配信なら月2回分)まで。通数は人数分カウントされる点に注意しましょう
  • 開設の入力自体は15分程度。ただし業種は後から変更できないため、慎重に選んでください

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